フェルデンクライス・メソッドとは

4月24日から5月8日まで14日間のフェルデンクライス・プラクティショナー養成講習会に参加していました。

オーストラリアにある国際的な協会の認めるフェルデンクライス・メソッドの指導者になるためのコースで、四年間で合計160日間の研修を受けます。最初の2年を修了するとATMレッスン(Awareness Through Movement=動きを通して気づきを促す)という名の複数人数を対象にしたレッスンを公に仕事として指導してよい許可が得られ(仮免許状態ですが)、そして4年間のプログラムを全て修了するといよいよATMレッスンとともにFIレッスン(Functional Integration 機能を統合する)という個人レッスン(主にクライアントは寝台の上や、椅子に腰掛けたり、あるいは立った姿勢などで受ける)を仕事として指導してよいことになっています。

フェルデンクライス・メソッドとは?とこれまた一言で言い表せない世界ですが、

例えば現世ご利益的に説明すると、フェルデンクライスを行うと腰痛や膝痛や肩こりや自律神経失調症などさまざまな不調を解消する効果があると言えます。

 

言えますが、フェルデンクライス・メソッドは決して「治療法」という位置づけを断じてしません。ここは要なところではないかと思います。

ですから個人レッスン、「レッスン」というだけに、個人向け治療セッションではない、プラクティショナーはセラピストではないという立場をあえて明確にとっています。

 

とはいえプロとして活躍するPT(フィジカルセラピスト=理学療法士)さんやOT(作業療法士)さんなどもさらなるスキルアップにこの4年のコースに通っておられますので、元のご職業柄、プラクティショナー兼セラピストの方も今後は増えて行くのでは?と思います。

ただ日本でセラピストというとどちらかというとスピリチュアル方面の癒しのセッションを行う人のイメージが強いのでは?と感じます。

理学療法士は業界やアメリカではPTというかもしれませんが、日本の世間一般には普通に日本語で「理学療法士」と呼びますし....

今の不調から解放されたい切実な方にとったら「相手がプラクティショナーであろうが、セラピストであろうが、肩書きはなんでもいいから、とにかく今のこの状況を助けてほしい」というのが本音だと思いますが、一応、こちら側としてのスタンスの説明です。

 

つまりフェルデンクライス・メソッドは、「メソッド」というだけあって、「治療」ではなく「教育」なので、クライアントさんにはその意識と認識をあらかじめ持っておいて頂くことが大切だと思っています。


腰痛に例えて言うと「腰痛を治すのではなく腰痛を起こさないような身体の使い方を学ぶ」ということでしょうか。

 

また、フェルデンクライスはエアロビクスように筋力や酸素摂取量によってカロリー消費を目指すような「出力系エクササイズ」とは全く違うものです。

 

また、よく「ボディワーク?」と思われているようですが、確かにグループレッスンの現場では、ぱっと見、ストレッチか何か体操を行っているような誤解を与えるかもしれません。が、フェルデンクライスは、実はボディワークではありません。

 

確かに身体を動かす作業はしますが、むしろその動きを通して精妙に自身の感覚を観察し

その作業によって、脳に神経システムに働きかける、今までの自分の選択肢にはなかった新しい神経回路を繋ぎ作る、どちらかという「情報入力」作業と言ったほうが、ただしい、近いと思います。

簡易に学術的な表現をするとフェルデンクライス・メソッドは動きを通して脳を再教育する。これに尽きると思います。

 

詳細はこのHPをご覧ください。

フェルデンクライス WEST JAPAN